WordPressは、php , Apache , MysqlDB の3つを揃えないと走らないので、いわゆる、LAMP若しくは、XAMPが必須条件となるので、この内のどれか1つの性能にウイークポイントがある場合、最速とはならない。Microsoft Windows環境では、お手軽に、XAMPPを導入すればよく、Linux環境では、必要に応じてLAMPP(Linux_Apache_MySQLd_PHP_Perl)をインストールすれば良いのだが、現在、最も高速に動作させようとするなら、適度なCPUリソースと、nginxフロントエンドを採用するのが良い方法である。各々のバージョンに関しては、賛否両論があるものの、概ね以下のような構成とすれば間違いがない。
- L : Linux CentOS 6以上
- A : Apache Apache 2.x.x
- M : MySQLd Version 5.5.x
- P : PHP 7.0.x 以上 + OPCache + APCu構成
- P : Perl これは適宜で良い
まず、この構成ならば、遅くて困るということはないと考えられる。
MySQLdに関しては、CentOS7 系ではMariaDBが標準となっているが、MySQLd 5.5.xとの速度差はそれほど大きくなく、MySQLd 5.6.xは最新機能を有する割には、5.5.xよりも低速なので、無理をして、MySQL 5.6.x系へバージョンアップする必要はない。
残るところ、CPUの性能にしたがって、速度が向上していくが、経験値的には、概ね17Page / sec.あたりを限界として、これ以上の高速化を考えるのであれば、CPUの性能向上よりも、nginxを導入したほうが、コスト面では有利である。一般的には、CPUの性能は、Core 2 Duoの E8500か、E8600あたりの性能が出ていて、CPUのCacheが4MB以上のものが望ましく、メモリーアクセスの観点からは、CPUのクロックは、3.0GHz周辺が望ましい。ただし、マイクロアーキテクチャの性能が向上しているので、Xeonのプロセスルールが、14nm以下のCPUでは、概ね2.0GHz以上であれば、高速化には、ほぼ問題が無くなる。
これらは、経験則でしか無いが、ここらへんの目安で、RAMが、512MB以上のVPSを選べばそこそこ爆速になる。
VPS系やレンタルサーバー系では、この他に、ディスクIOが、そこそこ出ていないと、WordPressは大幅に減速するので、出来ることなら、HDD RAID-10か、SSDを採用しているサーバーを選んだほうが、CPUの性能に拘るよりも、利点が大きいことがわかった。
そのような意味で、リソースが保障されている完全仮想化VPS上で、SSDを採用したサーバーを選んでおけば、実質的には、問題なく爆速なWordPressを体験できるというわけである。
どこのサーバーが良いかは、使ってみないと判らないが、CPUのクロックやメモリー構成が、そこそこなのに、速度が出ない場合には、大体の場合、ディスクIOに問題を抱えている場合が多いので、できるでけ空いているサーバーや、SSD採用のサーバーへ引っ越してしまったほうが、手っ取り早い。